2014年9月2日火曜日

スモールビジネスは、なぜ、成功しないのか?(56) マーケット・リサーチ(4)

スモールビジネスは、
なぜ、成功しないのか?(56)
マーケット・リサーチ(4)


 


 おはようございます。今回は、お待ちかねのSWOT分析(環境分析)について、概略的になりますが、どのような情報収集をするか見ていきましょう。

まず、SWOT分析(環境分析)とは、自社の「強み」と「事業機会」、「弱み」と「事業脅威」から、自社が、どのような「業界」と「市場」で「参入」、「撤退」すれば良いのかを知るためにする分析です。

たとえば、直近で紹介したスカイラインGTの例で言えば、スカイラインGTの元になった企業は、プリンスという倒産しかけた町の小さな自動車メーカーでした。

プリンスは、日産自動車のスカイラインGTを開発するまでに、次のような4回ものイノベーションをしました。

中島飛行機→富士精密工業→プリンス自動車工業→日産自動車(日産プリンス)

また、富士重工業(スバル)の母体になったのも中島飛行機です。

中島飛行機は、非常に優秀な会社で、戦後、戦前からあった自動車メーカーのトヨタ、日産、三菱でさえも海外の自動車メーカーの模倣、ライセンス契約、技術提携等がなければ自動車の開発ができませんでしたが、そんな当時、自動車を独自開発していたのが富士重工業(スバル)、プリンスの2社だけでした。

そんな技術力の高さに脅威を感じたアメリカは、GHQによって中島飛行機を12社に解体し、最終的には解散させました。

プリンスがイノベーションした経緯からもよく判るのですが、企業の「機会」と「脅威」は、「政治」、「経済」、「社会」、「技術」、「デモグラフィックス(人の統計的な属性)」、「自然」の変化によって起こります。

つまり、マクロ環境の変化によって、企業の「機会」と「脅威」が生まれます。

また、企業の「強み」、「弱み」は、「市場のニーズ」と市場に参加している「企業」との関係から生まれます。

「市場のニーズ」とは「顧客」のことで、「企業」とは、「競合他社」と「自社」のことですから、企業の「強み」、「弱み」は、「顧客」、「競合他社」、「自社」の関係で生まれます。

これらより、SWOT分析(環境分析)をするために必要な情報とは、「マクロ環境の変化の情報」と「3C(「顧客」、「競合他社」、「自社」)のマーケティング情報」の2つの環境情報ということがお判りになったと思います。

ここまでで、SWOT分析(環境分析)をするために必要な情報が何かがわかりましたから、次回は、どのように分析するかについてお伝えします。

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