2014年8月28日木曜日

スモールビジネスは、なぜ、成功しないのか?(52) ポジショニングの法則「習慣の法則」(3)

スモールビジネスは、
なぜ、成功しないのか?(52)
ポジショニングの法則「習慣の法則」(3)


 
 
 
日本では、第二次世界大戦後、国の政策で自動車の輸入の自由化がされ、日本の自動車産業にも激しい市場競争が始まり、様々な規模の自動車メーカーの統廃合がされていった。

そして、そんな厳しい市場競争の中で、日産自動車は、スカイラインGTをリ・ポジショニングして、爆発的な成功を収めた。

その当時、日産自動車は、プリンスという町の小さな自動車メーカーを吸収合併した。

プリンスは、町の小さな自動車メーカーだったが、その優れた技術力は、最終的には、あのポルシェを出し抜き、カーレースで無敗の50連勝という前代未聞の快挙を成し遂げ、当時、世界最速の車、スカイラインGTを生み出したのだった。

プリンスが掲げたスカイラインGTのコア・コンセプトは、実に単純だった。

第二次世界大戦当時、世界最速の戦闘機と言われたゼロ戦のエンジンをスカイラインGTのエンジンに組込み、走るゼロ戦を実現したのだ。

そして、その後、スカイラインGTの大衆向け乗用車は、発売と同時に飛ぶように売れた。

このように日産自動車は、自社のブランドイメージを更に強化する形で、戦闘機のエンジン(ポジション)を自動車に組込み、走るゼロ戦(リ・ポジショニング)を実現し、さらなるシェア拡大を図ることができたのだった。

つまり、ゼロ戦は、スカイラインGTに組み込まれ、走るゼロ戦としてリ・ポジショニングされることで、今度は日本の自動車産業に神風を呼ぶ希望の光となったのだ。

優れたリ・ポジショニングとは、このように行なわれるのである。

ご質問・お問い合わせ:質問・お問い合わせフォーム
公式ウエッブサイト:創造的マーケティング戦略