2014年5月23日金曜日

スモールビジネスは、なぜ、成功しないのか?(31) 「事業モデルの7つのルール」(7) フランチャイズビジネスを変える勇猛果敢な挑戦者

スモールビジネスは、
なぜ、成功しないのか?(31)
「事業モデルの7つのルール」(7)
フランチャイズビジネスを変える
勇猛果敢な挑戦者




そもそも論になってしまうが、事業モデルの7つのルールを創るには、正しい知識を基にしたルールでなくては、混乱を生むだけになってしまう。今回、テーマとしているマイケル・E・ガーバーが提起した7つのルールを説明するにしても、7つのうち、4つまでもがマーケティングのルールである。

しかし、現在、マーケティングは、おかしな輩達に都合の良い間違った思い込みが刷り込まれていることが多く、そのため、致命的な誤りは、その都度、その誤りを払拭しなければならない。

前述では、マーケティングとセールスにおいて、意図的に刷り込まれた誤りを指摘し、是正したが、今回は、ポジショニングとブランドについて述べることにする。

そもそも「ブランド」とは、何だろうか?

たとえば、「ハーゲンダッツ」、「レディーボーデン」… と、アイスクリームをイメージすれば、すぐに判ると思う。

ハーゲンダッツなら、少し高級感のある美味しいアイス、レディーボーデンなら、大衆向けのお得な美味しいアイスといったイメージが湧くと思う。

つまり、顧客のどんなニーズを満たすのか? というイメージにタイトルをつけた物がブランドである。

では、なぜ、「ハーゲンダッツ」と「レディーボーデン」が同じアイスクリーム市場で共存できるのか?

それは、市場で満たしているニーズが違うため、客層が違うのである。つまり、どんな顧客を対象にするか? これが、ポジショニングである。

最近、「個人をブランディングする」という、おかしな刷り込みがある。

しかし、そのような、「個人をブランディングする」という、デタラメな刷り込みは、仮に、「個人」=「製品」ということに成功しても、何度も言うように、スモールビジネスが失敗する最大の理由は、人を製品の一部にしてしまうことであり、統計的に見ても、5年以内に破滅の道を歩むだけなのである。

そもそも、このようなおかしな言動や妄想は、ビジネスを組織的に成長させた成功体験のない人物の戯言だ。

さて、今回の本題に入るが、現在、フランチャイズビジネスは、大きな転換期を迎えている。

従来型のフランチャイズビジネスの特徴は、いつでもどこでもマクドナルドのように、同じ商品とサービスを提供するのがフランチャイズビジネスの特徴であったが、特にレンタカー市場においては、その限りではない。

レンタカーのフランチャイズは、低価格と購入方法で出来たブランドを顧客に保証し、それ以外は、加盟店に任せるという新たなルールのフランチャイズビジネスが静かに成功し出している。

その代表格が、ニコニコレンタカーだ。同社は、売れ筋の車種が、12時間までなら2525円という激安価格を顧客に提供する。

だが、それ以外は、加盟店任せで、加盟店同士が個々に加盟店の特徴を活かした差別化を行っている。

加盟店にはガソリンスタンドが多く、それ以外に、車に関連した事業を行っている企業が加盟している。

つまり、従来のフランチャイズ加盟店は、全てがフランチャイズ本部のシステムとルールに縛られた経営を行っていたため、地域によっては、順応しづらかったが、そういったところが加盟店の自由競争に任されたフランチャイズなのである。

たとえば、加盟店が車種やカーナビなどのオプションをつけるかまで選ぶことができるのである。

そして、フランチャイズ本部が行うことは、加盟店への集客と顧客への価格の保証だけである。こうして、業界ナンバーワンの安値を実現している。

つまり、これからのレンタカーのフランチャイズビジネスは、ブランドと集客をフランチャイズ本部に任せ、加盟店は、自社の自由な采配で差別化を図って、市場のどのようなポジションで競争を行うかを決めることができるのである。

こういった、レンタカーのフランチャイズ加盟店同士の自由競争が進み、車は買うより借りた方が安いとなれば、今後、中古車市場や新車の市場にも大きな脅威となるだろう。



ご質問・お問い合わせ:質問・お問い合わせフォーム
公式ウエッブサイト:創造的マーケティング戦略



マーケティング・経営 ブログランキングへ