2014年4月25日金曜日

スモールビジネスは、なぜ、成功しないのか?(6) 「事業が成長する3つの段階」

スモールビジネスは、
なぜ、成功しないのか?(6)
「事業が成長する3つの段階」
マイケル・E・ガーバーより




人が成長するように、事業も成長することが当然と思われているようだ。しかし、それは真実ではない。

成長には、変化を伴う。従って、成長を続けられる事業は、本当にごくわずかなのである。

ほとんどの事業は、成長どころか、毎年、40万件以上もの会社が廃業することを見れば、その答えは、明らかである。

では、なぜ、ほとんどのスモールビジネスは、成長できないのか?

それは、スモールビジネスを始める人のほとんどが、職人の人格を最優先させるからなのである。

そして、自分の中にある職人の人格が会社を経営すれば、先に話した通り、会社が成長するはずなどないのである。

職人は、誰かのために働くことが嫌いだ。職人にとって仕事とは、自分が好きなことをやることで、誰かのために働くことではない。

そして、上司から管理されることを最も嫌う。なぜなら、管理は、職人から自由を奪う以外の何者でもない。

専門性の高い能力を身に着けて起業した職人は、せっかく会社をやめて自由になったのだから、今更、誰からも束縛を受けたくはないと思っているのだ。

職人は、やっと手に入れた束の間の自由を手放したくはないのだ。そして、変化を伴う成長など、したくないのだ。

変化のないまま、ずっと、自分が信じる桃源郷で遊んでいたいだけなのだ。

こんな職人が会社を経営すれば、行く末は、本人以外の誰の目にも明らかである。

ところが、ごくわずかだが、社会の変化を受け入れ、どんどん成長するスモールビジネスも存在する。

その違いは何か?

その違いを考える前に、まずは、事業が成長する様子を、「幼年期」、「青年期」、「成熟期」の三段階に分けて考える必要がある。

事業には、この3つの段階があることを知り、各段階での経営者の心理を理解できれば、あなたは、必ず、事業を成功させるヒントを掴むことができる。