2014年1月17日金曜日

ダン・S・ケネディーのマーケティングの実例


ダン・S・ケネディーのマーケティングの実例



「お客を集める公式:ダン・ケネディー『3つのM』」という動画について、解説と捕捉をしたいと思います。(http://youtu.be/8CIdJVyaSJU

まず、動画のタイトルの3Mとは、

 1、メッセージ
 2、マーケット
 3、メディア

のことを3Mとダン・S・ケネディーは言っています。

そして、1のメッセージでは、「顧客を釘づけにするメッセージ」の重要性について、2の「マーケット」では、1の「顧客を釘づけにするメッセージ」ができたら、「それを誰に届けるか?」について説明しています。

この、誰? ですが、ここを少し捕捉します。

まず、買うか買わないか判らない不特定多数を対象としたマスマーケティングをするのではなく、顧客、見込み客だけを対象としたセグメントマーケティング(ターゲットマーケティング)を行えということを彼は主張しています。

次に顧客をランク付けするように言っていますが、顧客ランクを決める時は、一般的には経理が行うABC分析※で、顧客ランクを決めます。

(※ABC分析とは、売上高を基準にした顧客の分析方法で、たとえば、1年間のトータルで売り上げが多い順に顧客を上から並べていき、上から売上全体の80%までの顧客をAランク、残り80~95%(15%)までをBランク、残り5%の顧客をCランクとして、顧客をABCの3つのグループに分類する分析方法)

しかし、彼の主張は、そうではなく、データーベースマーケティングで行うような、POSデーターで、時間軸を基準として、最近頻繁に買う顧客と、過去に買った顧客と2種類に分けるように指示をしていますが、正確には、最近頻繁に買う顧客(AAA)、ある程度定期的に買う顧客(AA)、過去に買った顧客(A)の3種類でランク付けをします。

そうすると、顧客をABC分析でも購買頻度のどちらの方法でランク付けしても、年間の売り上げだけで見れば、同じようなランク付けの結果になるように思えますが、決定的な違いが一つあります。

ABC分析は、一定期間の顧客の売上高しかみませんから、顧客のデモグラフィック情報(属性)まで判りません。

ところが、データーベースマーケティングの方は、基本的にPOSデータタイプの情報ですから、顧客の性別、年齢、職業、メールアドレス、携帯電話番号、住んでいる地域、趣味、嗜好など、顧客のデモグラフィック情報(属性)と購買頻度でランクづけしますので、ABC分析で言うA、B、Cランクの人は、どんな人?という顧客のデモグラフィック情報(属性)も判ります。

このデモグラフィック情報(属性)が、すごく重要な情報となるのです。

よく、企業間の取引には、こういったデモグラフィック情報(属性)は、あまり重要ではないと、言う方がいますが、そんなことはありません。

企業を人と見立れば、顧客(会社)の業種、従業員数、所在地、資本金、事業所の数、男女比率、営業時間帯、取引先・・・ など、ABC分析で言うA、B、Cランクの会社は、どんな会社? という情報は重要な情報です。

では、このデモグラフィック情報(属性)を何に使うのか?

実は、このデモグラフィック情報(属性)は、動画で解説している通り、見込み客を探す時に使うのです。

たとえば、AAAランクの顧客の7割は、サッカー雑誌を購入するということが分かれば、サッカー雑誌を買う人のリストを手に入れて、その中からAAAランクの顧客と同じ条件を満たしている人達を見つけ出し、その人達にセールスレターを送ればよいと言うように、今いる顧客の共通した特徴を見つけ出し、その特徴から、新たな顧客を探し出すことに役立てます。

そして、次に2(3)種類の顧客に合わせた「顧客を釘づけにするメッセージ」を作り分けるように指示をしています。ですから、見込み客を含めると、「顧客を釘づけにするメッセージ」は、3(4)種類必要になります。

ここまでをまとめますと、

1 「顧客を釘づけにするメッセージ」を作る
2 顧客のデモグラフィック情報(属性)から、「顧客を購買頻度に沿って2(3)種類にランク付けをする」
  顧客のデモグラフィック情報(属性)から、見込客を特定する
「顧客を釘づけにするメッセージ」を3(4)種類に作り分ける

となります。

そして、最後の3番目のMのメディアです。

これは、どんな内容かと言いますと、2(3)種類のランクの顧客と見込み客に最適なメディアを使ったアプローチをするように指示しています。

たとえば、AAAランクの顧客に、電話やメールで仕事の催促をするのは失礼なので、表敬訪問をするとか、見込み客には、まるで映画を見るような3ステップでステップアップして行くストーリー性のあるセールスレターを郵送するとか、アプローチする相手から好まれる方法論を取るように指示をしています。

また、たった1回だけで終わるようなアプローチではなく、何回かに別けて効果的なアプローチをするように指示をしています。

以上が動画の解説と捕捉ですが、いずれにせよ、この動画はマーケティングをする上で最も基本となる重要な方法論ですので、是非、動画を何度も見て復習し、いつでも実行できるようにすることをお勧めします。(
http://youtu.be/8CIdJVyaSJU)