2012年3月6日火曜日

創造的マーケティング戦略「目前にせまった量子コンピュータの登場」

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目前にせまった量子コンピュータの登場

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 量子コンピュータと量子ネットワークの実用化が始まれば、現在のインターネットを利用したPCやモバイル環境は、まるで糸電話とワープロで作業をしていたかのような気分になるのではないでしょうか。


ひょっとしたら、もっと凄いかも知れません。そして、その実現が現実的になってきました。

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 IBMの研究者ジョン・ガンベッタ氏は、動画で「量子コンピュータの実現にはあと50年かかると言われているが、われわれは1015年で実現できるだろう」と語った。


ところで、そもそも量子コンピュータとは何か?

これまでのコンピュータは、半導体に電気を「入れた」「入れない」の2つの状態を区別するのが動作の仕組みの基本だった。

1つのビットは、「電気が入っている状態」と「電気が入っていない状態」のどちらかで、入っていれば「1」、入っていなければ「0」となる。

ところが、量子コンピュータは、この「常識」から異なってくる。

量子力学の特徴の1つである「量子の重ね合わせ」と呼ばれる現象によって、ビットの単位である1つの量子が、「1」でもあり「0」でもある可能性が特定の確率である。

つまり、既存のコンピュータ風に言うと、1ビットの中に「1」と「0」が同時に存在できるのだ。


まずは、量子力学の最も重要なこの原理を一瞬で理解するために、以下の動画をご覧いただきたい。


●量子力学をたとえ話で説明した「シュレーディンガーの猫」


●竹内薫さん(たけしのコマ大数学科の先生)が、量子力学が近い将来、どんな実業分野に活用されるかを楽しくわかりやすく説明





動画を見ていただければよく判るが、量子コンピュータでは「1」と「0」が同時に存在できるが、そうなるとどんなことが起こるだろうか?

簡単に言うと、1つのビットで「1」と「0」が同時に表現できるようになる。当たり前のようだが、その意味は大きい。

これを、例えば、入力で4ビットが扱えるシステムで考えてみよう。既存方式のコンピュータでは、4ビットを使って1つの値を表す。

4ビットでは16通りのデータを表現できるが、入力できるのは1回に1つだけだ。ところが量子ビット4ビットでは1つのビットが「1」も「0」も表現できるので、1回の入力で24乗=16通りのデータを入力できることになる。

その上、複数の量子ビットが「量子絡み合い」状態になると、絡み合った複数の量子ビットは1つのまとまりとして扱えるようになる。

量子力学における絡み合いの関係とは、空間的に離れていてもお互いに影響を与えることができ、かつ、それぞれが独立することがない状態のことだ。

量子絡み合いができないと、それぞれの量子ビットは単独でしかデータを扱えないから、例え量子ビットが4つ存在しても、それは「4個のマス」にしか過ぎなかった。

これに対し、量子絡み合い関係にあるそれぞれの量子ビットは、既存のコンピュータのように、複数のビットをひとまとめにして扱うことが可能だ。

つまり、「量子重ねあい」と「量子絡み合い」によって実現される量子コンピュータでは、1つの入力用ビットの組み合わせで1つの値しか扱えなかった既存のコンピュータと異なり、1つの入力用ビットの組み合わせでなんと「2N乗」(Nは入力用の量子ビットの数)通りの値を扱えるのである。

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ステップで従来の数百ステップの処理が可能になる
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既存のコンピュータで1つの式に入力する値を変化させて計算させる場合、変化させるパターンの分だけその都度入力して計算させなければならない。

ところが、1つのビットで複数の状態を表現できる量子コンピュータでは、1つの入力命令で複数の計算を一気に行える。

具体的には、量子ビットをN個使うと、1回の入力は既存PC2N乗回の入力に匹敵する。

入力や計算に要するステップが少ない回数ですむため、既存のコンピュータと比べて、処理速度が格段に向上する。


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予想される量子コンピュータの特徴
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 引用文は、以上ですが、結局、量子コンピュータは、現在のコンピュータと何が違うのかと言うと、

1 現在のコンピュータと比べるとケタはずれに莫大な情報量が扱える
2 以心伝心のレベルでの処理速度が実現する
3 テレポーテーションネットワークなので、通信にサーバーすら必要としない
4 電気が必要ない
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など、現在のコンピュータのイメージを根底から覆してしまうものです。