2015年11月25日水曜日

マーケティングのちょっとしたコツ

供給過多な市場での戦い方(7)




みなさん、こんにちは。前回、セグメントマーケティングの事例として、ピザ専門店の市場の例をあげました。

従来のピザ専門店の市場では、製品単価は3千円くらいで、何かの記念日に食べるような豪華なピザが主流のピザでした。 

しかし、そういった市場で生き残るには、同じニーズを満たそうとするのではなく、たとえば、ワンコイン(500円)ピザのような毎日でも食べられるようなリーズナブルなニーズに注目して客層(ターゲット)を決める必要があることを説明しました。 

市場で、どのようなニーズ(客層)にターゲティングするかを決めれば、あとは、お客さんを吸い寄せるような何かさえあれば、ほとんどの会社やお店は、何とかなるのですが、今回は、その、お客さんを吸い寄せるような何かについてお伝えします。 

さて、お客さんを吸い寄せるような何かとは、以前お話ししましたが、ポジショニングの法則を利用して、自社がターゲティングした市場でナンバーワンになることです。 

たとえば、牛乳を買うなら○○、たこ焼きを買うなら○○というように、「○○を買うなら○○」となることが、市場でお客さんを吸い寄せる何かです。 

判りやすい例として、たとえば、日本国内だけなら、スマートフォンを買うならiPhoneと言えば、納得される方も多いと思いますが、では、第2位は? と聞かれると、やはり、???・・・となると思います。 

ところが、調べると、何と第2位~6位まではソニー製の製品ですが、ソニー製の製品の市場占有率を全部あわせても市場占有率はたった8%くらいしかありません。

しかし、iPhoneの市場占有率は60%もあるのです。 また、市場占有率第2位のソニー製の製品の市場占有率は、たった2%しかありません。

つまり、第1位と第2位の差は、30倍もあります。 この状況をイメージして頂きたいのですが、いま、iPhoneしか売っていないお店と市場占有率第2位のソニー製の製品しか売っていないお店が隣り合わせにあったとして、あなたのお店は、市場占有率第2位のソニー製の製品しか売っていないお店だったとします。 

隣のお店にお客さんが90人いる時、あなたのお店には、たった3人しかお客さんはいないのです。 あなたは、この状況を見て、どう思われますか? 

おそらく、危機感を感じるのではないでしょうか? この市場は極端な例かもしれませんが、ナンバーワンとそれ以下では、これほどまで結果が違うのです。 

では、次回はナンバーワンになるためのポジショニングの法則についてお伝えします。


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