2014年5月14日水曜日

スモールビジネスは、 なぜ、成功しないのか?(22) 「事業のパッケージ化は、 試作モデルから始める」(1)

スモールビジネスは、
なぜ、成功しないのか?(22)
「事業のパッケージ化は、
試作モデルから始める」(1)






スモールビジネスを成功に導くカギは、「事業のシステム化」を行い、自社の事業モデルを創ることから始まる。そのためには、正しいマーケティング知識が、どうしても必要だ。

そして、正しいマーケティング知識を理解するために、企業の「強み」に焦点をあてて、何回かに渡り、マーケティングの重要性について語った。

念のため、繰り返し言うが、企業の「強み」とは、決して経営者の「自慢」や「願望」や「妄想」ではない。

企業の「強み」とは、その企業の製品が、なぜ、売れるのか? という「売れる理由」のことである。

また、優れたマーケティングは、セールスを必要としなくなるのだが、ほとんどのスモールビジネスの経営者は、そのことを全く知らない。

そして、毎日、顧客に押し売りのセールスを行うことで、混乱を繰り返し、いつの間にか、それがスモールビジネスの特徴だと思うようになる。

しかし、それが破滅への道を歩むことになるのだ。

前述した、キャサリンなら、もともとキャサリンは、プロのジャズ歌手が仕事といえる状態ではなく、どこにでもあるような、巷に溢れる音楽教室の歌の先生がキャサリンの本当の仕事であった。

ところが、キャサリンは、現実を受け入れずに、月に1~2度、場末の3流ジャズクラブで素人と変わらない力量でジャズを歌うことで、自分をプロのジャズ歌手だと自分に思い込ませ、自分の「自慢」や「願望」や「妄想」を実現しようとしていた。

そして、そのコンプレックスを市場価格の3~4倍近い授業料に転化して、生徒に押し売りをしているのである。

そんなことを何も知らない顧客(生徒)は、キャサリンのコンプレックスを癒すためにバカ高い授業料を払わせられている被害者なのだ。

当然、そんな身勝手なことをしていれば、いずれは、猛省して、負の連鎖を止めることから始めなければならない。

ところが、キャサリンは、そのことに薄々気づいてはいるが、現実を受け入れることを拒否したのである。そして、場末の飲み屋を彷徨するゾンビとなって、破滅する道を自ら選んだのだ。

ところで、キャサリンのような、スモールビジネスの青年期に存在するゾンビが、「事業のシステム化」を行い、自社の事業モデルを創ることができるだろうか?

答えは、ノーである。

なぜなら、事業をシステム化するには、正しいマーケティング知識を理解する必要があるからだ。

マーケティングの目的は、市場の顧客のニーズを満たすことである。

そのために、市場に存在する顧客にどんなニーズが存在するか、情報を収集して、収集した情報から自社をどのように変えて、どのようなニーズを満たすかを特定しなければならない。

つまり、マーケットリサーチをして、顧客のニーズを特定し、そのニーズを満たすために自社を創り変えるのだ。

そして、そのニーズを満たすための仕組みが、事業のシステム化なのである。

しかし、スモールビジネスの青年期のゾンビにとって、顧客とは、自分の欲望を満たすために支配しなければならない、やっかいな奴隷にすぎないのである。

こんな、死を目前にして、何も知らない人を地獄に道連れにしようとする悪魔の策略に騙されてはならない!

創業後、1年以内に廃業する会社は、全体の40%に達する。そして、5年以内なら80%の会社が廃業している。

しかし、事業のシステム化をした企業は、創業後1年以内なら5%、5年以内でも25%の会社しか廃業していないのである。

これだけの高い確率で事業をシステム化することが、会社を成功させるのは、ある理由があるのだ。

その理由とは、事業をシステム化する時に試作モデルを創るという考え方を取り入れたからである。

試作モデルを創ることで、起業家のアイディアが練り上げられて、事業が成功する確率が高められるのである。

また、試作モデルは、起業家のアイディアがどのくらい有効なのかを、机上の空論ではなく、市場でテストするため、そのテストに合格するまで繰り返される。

そうすることで、さらに成功する可能性を高めることが可能になる。

そして、「顧客が望むものを提供しながら、どのようにして収益を確保するのか?」という、このお決まりの質問に対する答えが、試作モデルだ。



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