2014年5月5日月曜日

スモールビジネスは、なぜ、成功しないのか?(15) 「事業の将来像を描く、起業家の視点とは」 マイケル・E・ガーバーより

スモールビジネスは、なぜ、成功しないのか?(15)
「事業の将来像を描く、起業家の視点とは」(1)
 マイケル・E・ガーバーより




職人には見えないような遠い将来を、起業家はどうして見ることができるのだろうか? 起業家の視点についてもう少しくわしく見てみよう。

起業家は、特定の顧客層がもっているニーズを敏感に感じ取り、斬新な方法で満たそうとする。

起業家は、事業を商品だと見なしている。つまり、自分の会社は競合商品と一緒の棚に並べられているので、隣の商品よりも顧客の目を引きつけなければならない。


起業家にとって大切なことは、その事業で何を提供するか(What)ではなく、どのようにして提供するか(How)である。商品よりも、それを提供する方法が重要なのだ。


 起業家がビジネスモデルをつくる際には、十分な調査を行い、ビジネスチャンスを探そうとする。

そして、そのチャンスが見つかれば、顧客が抱えている不満を解決するような方法を考える。

その方法は具体的なものでなければならないし、顧客の立場から考えなければならない。


「顧客は私の事業をどう思っているのだろうか? 私の事業は競争相手と比べて、どれくらい差別化できているのだろうか?」という問題意識を起業家は常にもっている。


 このようにして起業家の視点は、まず顧客像を明らかにするところからスタートする。はっきりとした顧客像をもたないかぎりは、どんな事業でも成功しないのである。


 反対に職人は、自分にできることを決めたうえで、その売り方を考える。結果として、誰にどのようにして売るのかという問題は探く考えられないままになってしまう。

こんな事業は、顧客を満足させるためではなく、職人の自己満足のために存在するようなものである。



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