2014年4月23日水曜日

スモールビジネスは、なぜ、成功しないのか?(3) 「スモールビジネスで必ず陥るワナ」

スモールビジネスは、
なぜ、成功しないのか?(3)

「スモールビジネスで必ず陥るワナ」



起業熱にうなされている人達は、必ずと言ってよいほど、誤った「妄想」を信じてしまう。


実は、後に、彼らが苦難の道を歩むことになるのは、この「妄想」が致命的に間違っているからなのである。

これは、高度な専門知識を持って、その道のプロだと自負している人ほど、起業を考える時に、必ずといってよい程、陥るワナである。

致命的な妄想とは、「事業の中心となる専門的な能力があれば、事業を経営する能力は、十分に備わっている」という妄想である。

私が、この妄想が致命的だと言うのは、この妄想が妄想以外の何物でもないからだ。

事業の中で専門的な仕事をこなすことと、その能力を生かして事業を経営することは、全く別問題である。

それにも関わらず、多くの起業家は、会社を経営するという面を見落としたまま、スモールビジネスを始めてしまう。

こうやって、医者や行政書士や税理士は、自営業を始め、美容師は美容院を開く。プログラマーはソフトハウスの仕事を始め、ミュージシャンは、楽器店や音楽教室を開く。

彼らは専門的な知識さえもっていれば、その分野で事業を始めるのに十分な資格があると信じているのだろう。

しかし、いざ起業してみると、帳簿をつけたり、人を雇ったりと、これまでに無いような仕事が次々とわき出してくる。

たいていの起業家は、予想もしなかった仕事に追われて、本業に手が回らなくなってしまうのである。

起業熱にうなされている高い専門能力をもつ人達にとって、独立は他人のために働くという苦痛から解放されることを意味していた。

それにもかかわらず、前提となる条件が致命的な妄想と言える程、間違えているために、彼らは自由になるどころか、自分が始めた事業に苦しめられるようになってしまうのである。


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